女性にとって永遠のテーマである「老化」。この響きに反応しない人はいないでしょう。老化に関連する情報に必ず使われるワードが「エイジングケア」や「アンチエイジング」ですが、このワードの違いは何でしょうか?
どちらも「老化」に対する反対のイメージがすぐに頭によぎると思います。しかし、その意味を曖昧に捉えてしまっては、正しく「老化」に立ち向かうことができません。まずは、その意味からしっかり把握しておきましょう。
[エイジングケアってどんなケアなの?]
「エイジングケア」とは、年齢に応じたケアをするという意味になります。例えるなら、生後間もない赤ちゃんは母乳やミルクのみで育てます。1年ぐらい経つと消化のよい柔らかい離乳食に変わりますね。そして、歯が生え揃うころには固形物へと食事が変わり、やがて大人と同じように食事ができるようになります。
このように、肌のお手入れも年齢や肌質に対応したお手入れをするのが「エイジングケア」の意味です。また、体調を崩し具合が悪い時に、フレンチやイタリアン、中華料理など高級な料理を食べさせるとどうなるでしょう?お腹を壊すことが容易に想像できるかと思います。
肌の成長に合わせ、また乾燥肌や脂性肌、敏感肌、弱肌といった肌質に応じたケアをすることが健康的でキレイな肌を保つお手入れの基本であり、正しい「エイジングケア」の捉え方になります。
[アンチエイジングとの違いって何?]
次に「アンチエイジング」は大きく意味が異なり、年齢に関係なく「老化に逆らう」つまり「若返る」「若々しくなる」という意味になります。だいたいは40代を境にこの意識が高まり、それ以降は、肌だけでなく、体の機能面からも健康長寿を目指し「アンチエイジング」を意識する人が増えています。
では「老化に逆らう」とは具体的にどういうことをするのでしょうか?
それは、生活そのものを見直すケアになります。質の高い睡眠はとれているか、栄養バランスの摂れた食事をしているか、適度な運動を取り入れているかなど、身体全体のバランスを整えることで、老化を防ぎ、より若々しくあるということです。
当然ながら身体のバランスが良い人は、肌も健康的でハリ・ツヤがあり若々しくなります。その上で、シワやシミ、たるみといった肌の老化にも逆らうことが可能となります。つまり「QOL」(クオリティ オブ ライフの略)をいかに高めるかが、アンチエイジングの大きなカギであり本当の意味になります。
[エイジングケアは何歳からどんな風に始めればいいの?]
キレイな肌を保つためのエイジングケア。化粧品を使用する年齢もだんだん低くなり、10代からすでにはじめていますが、本当は何歳からはじめればいいのでしょうか?
皮膚にはターンオーバーというしくみがあり、新陳代謝により肌表面は新しい皮膚に生まれ変わるようになっています。しかし、実際には肌は、紫外線やエアコン等の外的環境にストレートに刺激を受けていますので、決して年齢が若いからといってキレイな肌とは限りません。むしろ、肌の悩みをかかえている年齢もどんどん低くなっています。
ここで1つ!肌について次のように考えてください。
「肌は常に裸である」ということ。この意味は、普段私たちは裸で外に出ることはありません。季節に応じた服装をして出かけますね。単におしゃれをするだけでなく、体を外的環境から守るためにも衣服を身に付けます。ところが「肌」はどうでしょうか?
肌は一年中「裸」なんです。そして、季節によって肌が受けるダメージはさまざまです。先ほどの赤ちゃんからの話になりますが、その時の肌の状態(乾燥・脂性・敏感等)に合わせた化粧品選びが重要になります。
たとえば、肌が乾燥していたり、刺激を感じる敏感肌に傾いていたら、洗顔をゴシゴシしないでぬるま湯でやさしく洗い、洗顔後はすぐに保湿力の高い化粧水とクリームで肌を保護するようにします。
また、脂性で肌が荒れている場合は、油分の多い美容液やクリームを控え、やさしい洗顔とたっぷりの化粧水でパックをするなどの水分保持を心掛けたケアがおすすめです。そう考えると、化粧品選びにもう迷うことはなく、また失敗することなく楽しくエイジングケアができますよ。
【自分の肌を人任せにしない】
化粧品をはじめ、美容情報や宣伝広告も今や百花繚乱。いつまでたってもキレイになれないというのが現実の声として多く聞かれます。まずは、鏡の前に座ってじっくり自分の肌を観察しましょう。30cmぐらい離れた距離で見るようにします。次に、両手で顔全体を触って肌の状態を知ることです。ざらざらしているところは?カサカサしているところは?べたつきがあるところは?くすんでいるところは?そして、どうしてそうなったのかを考えましょう。
結果には必ず原因があります。肌を悪くしている原因を排除しなければ、当たり前ですがキレイにはなれません。多くは化粧品売り場でカウンセリングをしてくれますので、お肌の相談ができますが、ただ鵜呑みして人任せにするのではなく、自分の肌の声をしっかり聞くことです。
肌トラブルは肌の悲鳴なんですよ。もうおわかりですね。これからのエイジングケアは何をすればキレイになれるか!ではなく、何をしてはいけないか!というケアを考えることです。
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